肉離れの症状と治癒過程のお話。

2020年03月18日 09:42 コンテンツ

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50代女性。
卓球をしていて転倒した際に負傷。
負傷日から4日ほど経って来院。
リクエストとしては試合が近いので早く何とかしたいとのこと。

(2月12日)
当初の外見はこんな感じ。

内出血が著名で見るからに負傷しています。
症状も筋の伸張痛、短縮痛及び圧痛を有し、歩行痛もありました。

この日の処置としては運動痛が緩和する為のテーピングとパットと自着包帯を使用した圧迫を行い、通常歩行は可能な様子だったので練習は休むよう伝え経過を追うことにしました。

(2月17日)
外見はこんな感じ。

皮下出血は小さくなり、症状は通常歩行は問題なく、階段昇降時には疼痛があると言うレベルまで改善。
伸張痛、短縮痛などは有り疼痛による可動制限はあります。

この時の内部はこんな感じ。

患側は血腫があり、黒く抜けていますね。

(2月28日)

ここからが問題に思うところ。

外見上はほぼ正常になりました。
疼痛も日常生活では全く問題なく、ある程度負荷を加えた抵抗運動も可能になってきました。
この頃になると早期復帰を目指し、テーピングや包帯で患部の保護をした状態でラリーなど軽負荷なフットワークから練習再開を始めています。

経験上、肉離れをみているとこの辺で一つ問題が発生します。


「感覚」と「状態」に差が出てくるんですね。

本人の感覚として運動が出来るようになり、動いても大して痛みも出なくなってくる為、治ったと判断してしまう方が多いようです。
そして早く復帰したい言う思いからいきなり無理な練習メニューに戻したり…

しかしこの時の内部はまだこんな感じなんですね。

血腫もまだ残存し、健側とは明らかに違うのは分かると思います。

肉離れは治りかけに再負傷をして返って治癒までが長引いてしまう方をよく見かけます。


そうならない為には自分の状態をしっかり知って、その段階にあったプランを組み、
再負傷しない為めにはどうすれば良いかを考えならがらやって行く必要があるんですね。

(3月12日)

可動域も運動痛も問題はなくなりました。ケガ自体の経過は良好です。
しかし動作をみると着地時の足部のブレが強く、聞くともともと転倒やケガをよくされてきたそうなのでその辺を改善しようと言う事でトレーニングを行っております。

いつまでも元気に趣味を楽しむために頑張って行きましょう!

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