Ottawa Ankle Rules ー足関節捻挫それとも骨折?ー

2019年10月15日 20:00 コンテンツ

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だんだん涼しくなり、スポーツの秋冬がやってきましたね。
自分はそろそろスノーボードを意識し始め、今年は広島から福山に帰ってきたのでスキー場が遠くなって大変だな。
なんて考えています。

スポーツやレジャーを楽しむ中でよくやってしまう足関節捻挫。
「めちゃくちゃ痛いんだけど、これどうなってるの⁉」なんて思ったことはないですか?

Ottawa Ankle Rulesという評価法があるのでご紹介します。

オタワアンクルルールと言います。

足首を捻った時、それが「捻挫」なのか「骨折」があるのかを判断する為のテスト法です。

方法は5つ。

  • 腓骨下端より上方6cmまでの後方(外くるぶしの後ろ側)に圧痛がある。
  • 脛骨下端より上方6cmまでの後方(内くるぶしの後ろ側)に圧痛がある。
  • 第5中足骨基部に圧痛がある。
  • 舟状骨に圧痛がある。
  • 受傷直後に4歩歩けない。


※体表からの大体の位置

この5つの内どれか一つでも当てはまれば骨折を疑ってください。
骨折の有無はその後の治療方針に大きく影響してきます。

因みにこのテストの感度は受傷直後なら98%以上だそうです。

骨折しているならほぼ確実に陽性反応が出ると言う事です。

つまり5つ全てに問題がなければ骨折ではないと言って良いんじゃないでしょうか?

では陽性なら骨折なのか。

このテストの特異度は42%ほどだそうです。

特異度とは「骨折してない人にこのテストを行っても陽性反応は出ません。陽性反応が出るなら骨折しています。」という見方なのですが。

少し確率が低いです。

改良版のバッファロールール(くるぶしの後方ではなく中心線の圧痛をみる)の場合特異度はもう少し向上するようですが、それでも陽性反応は出ているけれど実際診てもらったら骨折は無かったという人は結構いるようです。

その辺はエコー検査やX-P、その他の検査を行って判断していく必要がありますね。

臨床ではこのテストのみで症状を判断することはないですが、「骨折では無い」事の判断には有用な方法なので、自分がどの程度のケガで、レントゲンを撮ってもらう必要性があるのかなどの指標に覚えておいて損はないのではないでしょうか。

Ottawa Ankle Rulesのご紹介でしたが、骨折がなくとも足関節捻挫は初期の処置が大変重要です。
治癒の状態及び予後に影響し、足関節不安定症とも関係してきます。
軽視せず、しっかりと対策して行きましょう。

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